カテゴリ:日本映画( 2 )

『あなたへ』(12)

愛した人が恋しいのか
愛された記憶が恋しいのか


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悲しいことが起こったとき、
上手に悲しむことは大切で、
悲しさに居場所を作ってしまうと、
悲しさを手放せなくなってしまう。

悲しさも傷口と一緒で
勝手に癒えていくけれど、
深ければ深いほど、
そこに傷があった事実だけは忘れない。

人は人にすがるように生きていて
主人公が旅の中で様々な人と会うたびに、
形は違っていても、
みんなひとりが苦手なのだと気づかされていくような
とても辛い映画に思えた。

古幡監督作品はいつも、映画を通して自分自身と
話しているような感覚を覚えさせられる。
恐らく次に見たときには、違う感想を持つような気がする。
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by usedpeople | 2014-11-16 17:45 | 日本映画

『風立ちぬ』

『風立ちぬ』('13)

天才でいい人っぽくて、エゴイスト
でも自分では人のために生きていると思ってる
世の中に普通にいる、勘違いを信じ込める幸せな男


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映画が終わった後に、戸惑っている表情がたくさん見られた映画。
それもそのはず。
退屈とも呼べる間延びした時間の中で、観客が行間を読むことを期待しながらストーリーは進んでいく。
さらには「飛行機を作りたい」ってこと以外、自分で動いて物語を展開しない主人公。妻との交際に発展する大切なシーンでさえ、「恋をしていますね」と他の人に言ってもらっていた。この主人公に自分自身を重ねられるだけの想像力や経験がないと、この映画には取り残されてしまうような・・・。
ちなみに私はそんな度量をもちあわせていません^^;

印象的だったのは主人公と妻との関係が、「そばにいたいから」っていうものだったこと。
先日テレビで『ラピュタ』という「無償の愛」を描いた作品を見たばかりだから特に際立っただけかもしれないけれど。
相手のためにそばにいてあげたいわけじゃなくて、「彼女がいれば、自分が幸せだから」「彼の記憶に残りたいから」という自分本位なものだった。
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by usedpeople | 2013-08-14 14:34 | 日本映画